出典: 映画.com
今回は、
映画「騙し絵の牙」
の紹介をさせて頂きます。
これからご覧になる方向けに、ネタバレなしで紹介させて頂きます。
こちらの紹介を参考にして、映画をお楽しみいただけると幸いです!
Contents
作品概要
予告編
あらすじ
大手出版社「薫風社」の社長、伊庭喜之助が急逝した。
電子書籍などデジタル化が進み、「出版不況」と呼ばれる昨今の情勢も相まって、大きな打撃を与えられる「薫風社」
そして巻き起こる、次期社長をめぐる権力争い。
営業からのし上がってきた叩き上げの専務、東松(とうまつ)(佐藤浩市)もまた、その次期社長の座を狙って画策していた。
次期社長と目されていた先代社長の息子、伊庭惟高(これたか)(中村倫也)をアメリカ支社に追いやった東松。
これから彼は、大規模な革新を進めていく。
そんな革新の一つとして東松は、売上の低い雑誌の廃刊を宣言。
新たに着任した編集長、速水(大泉洋)が携わる雑誌「トリニティ」も、廃刊の危機に立たされていた。
一方で、「薫風社」の看板雑誌、「小説薫風」を担当していた、新人編集者の高野(松岡茉優)
看板雑誌を担当していたものの、彼女は、大御所の顔色を伺う雑誌の体制に、少し居づらさを感じていた。
速水はそんな高野が、大御所にも正直に自分の意見を述べる姿を見て、「トリニティ」の編集に彼女を引き抜く。
そして雑誌「トリニティ」を廃刊から救うべく動き出した、速水と高野たち。
速水たちは、自分たちの個性を生かした、画期的な雑誌の企画を画策する。
一方で東松にも、この革新の先に、ある計画を進めていた…
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誰の目から見ても、自分の雑誌を復興させようと熱心に働く速水。
しかし、速水には、誰もを欺き、推し進めていた計画があった…
陰謀、権力、策略渦巻く、出版社内で最後に笑うのは、誰なのか?
物語は、誰もが騙される衝撃の結末に…
雑誌「トリニティ」は、廃刊の危機を脱することができるのか?
「薫風社」の社長をめぐる権力争いの結末は?
「薫風社」の未来は?
そして、速水が画策している本当の狙いとは…?
ここだけは抑えたい!見所POINTピックアップ!
大企業の権力争い × 起死回生を狙うビジネス策略
出典: 映画.com
出版業界不況の煽りを受ける中、先代の社長が急逝したことで窮地に立たされる「薫風社」
その次期社長をめぐる権力争いが、物語の1つの軸となってきます。
そんな権力争いの中で、利益を重視した改革で躍進しようと試みる、専務の東松。
一方で、先代社長の息子、伊庭惟高のバックにつき、会社での地位を確保しようとする常務、宮藤(くどう)和生(佐野史郎)。
宮藤は、東松とは対照的に保守派で、大御所の顔色を伺いつつ、看板雑誌、「小説薫風」に、未だ信頼し切った経営を進めようとします。
惟高をアメリカ支社に追いやり、惟高社長就任までの中継ぎとして、自身が社長に就任する東松。
さらには、利益を確保するため、売上の懸念される雑誌「小説薫風」と、カルチャー誌「トリニティ」の廃刊を進めます。
さらには雑誌の廃刊だけではなく、東松は、まだまだ壮大な計画が進められているようで、、、
大御所作家を生み出した、老舗雑誌である、「小説薫風」の廃刊に、反対する宮藤。
また、「トリニティ」の編集長である速水も、「トリニティ」にはまだ、売上を伸ばすポテンシャルがあると考えていた。
いつしか社内では、文芸雑誌「小説薫風」とカルチャー誌「トリニティ」が、存続をめぐる売上争いのような形に。
「薫風社」の権力争いは、二つの雑誌「小説薫風」と「トリニティ」による代理戦争のような様相を見せてきます。
果たして、この2つの雑誌の、廃刊をめぐる争いは、どのような結末を迎えるのか。
そして、「薫風社」の次期社長をめぐる争いは、どのような展開を見せていくのか、、、?
アナログ思考な保守派雑誌 × 新進気鋭の改革派雑誌
「薫風社」を長年支えてきた文芸誌「小説薫風」。
この雑誌によって、大御所作家である二階堂大作(國村隼)が生まれたこともあり、宮藤はこの雑誌廃刊には反対する。
しかし、大御所作家の顔色を伺っての雑誌の運営方針、果たして上手くいくのか。
「小説薫風」の担当に所属する、新人編集者である高野も、この雑誌の方向性に疑問を抱いていた。
一方で、宮藤と争う形で改革を進める東松。
彼は、他社から引き抜いてきた速水に期待を寄せていた。
しかし、速水の担当する雑誌「トリニティ」も発行部数が悪く、東松自身、廃刊を考えていた。
しかし、「トリニティ」のポテンシャルを信じる速水は、まだまだ「トリニティ」は薫風社に貢献できると確信していた。
宮藤の想い入れのある、「小説薫風」
東松の期待を向ける、速水が手がける「トリニティ」
いつしか、薫風社での「次期社長を争う権力争い」は、この2つの雑誌の存続争いによって、左右される形になっていく。
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そんな中で、「小説薫風」を担当する編集者、高野と出会う速水。
彼女の、若いが故の、大御所にも怖気付かず、自身の意見を述べる姿に、感銘を受けていく。
そして速水は、高野を自身の編集部に招き、ともに雑誌「トリニティ」を作ろうとヘッドハンティングします。
高野と速水が出会うことで、相乗効果を生む雑誌「トリニティ」
この2人を中心に、雑誌「トリニティ」は、「薫風社」を救う一手を打つことができるのだろうか、、、
保守的で、アナログ気質な大手出版社の中で、異彩を放つことになる「トリニティ」
でも、それこそ、今の時代には、合理的にマッチした戦略となっています。
そしてこの雑誌「トリニティ」の売上が、会社の権力様相に大きく関わっていきます。
「トリニティ」の存在が、会社の権力構造や、経営方針にまで、大きな影響を与えていく点は必見です。
型破りな編集長「速水」 × 次世代の感性をもつ編集者「高野」
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大御所作家の顔色を伺い、保守的な企画ばかりの雑誌「小説薫風」
新人編集者の高野は、この「小説薫風」の、大御所の連載に頼り切った、どこかアナログな体制に疑問を抱いていました。
そんな想いもあったのか、若いなりの感性で、大御所の作品にも、率直な意見を述べる高野。
そんな高野の姿を、偶然目撃した速水。
彼女に対して、他の編集者とは違う、若者らしい観点と、独自の感性を感じ取っていたのでしょうか。
結果として、「小説薫風」の担当から外された高野。
そんな高野を、速水はヘッドハンティングする形で、雑誌「トリニティ」の編集に誘います。
そして、「トリニティ」は、今までどんな雑誌もしてこなかった、「攻めた」企画を打ち出していく。
高野も、持ち前の行動力を生かして、今までの定説や、「当たり前」を打ち破り、自由な発想で企画を提案する。
そして、「面白い」を追求した「トリニティ」が完成。
その結果は、果たして、、、
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雑誌「トリニティ」の編集長、速水。
一見、「トリニティ」のために奔走する編集長ですが、何か隠し事をしているようで、、、
今まで勤めてきた出版社からの、速水のコネ
突如現れた、速水が連れてきたキーパーソン。
先を見据えた戦略が垣間見える時、速水の本当の狙いが明らかになってきます。
彼は「トリニティ」を成功させ、何を目論むのか。
「トリニティ」成功の先、会社の権力争いにどう絡んでくるのか。
そして、最後に笑うのは、誰なのか、、、
この映画、現実でも抱える出版不況にフォーカスを当てて、それを脱却すべく奔走する、ビジネス展開が見所になってきます。
その中でも、次期社長をめぐる権力争いも絡んできて、展開をより起伏のあるものしています。
そして、最後のどんでん返し。
誇張なしに、最後の展開は読めなかったですね、、、
単に突飛な展開で落ち着かせるのではなく、現代の様相にもリンクして、ビジネス的に納得感のある結末になっているのも、興味深かったです。
本が好きな人も、ビジネス展開が好きな人も、どんでん返しを期待する人にも、おすすめできる映画となっています。
ぜひ一度、ご覧になってみてください!