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【ネタバレなし】「残穢-住んではいけない部屋-」紹介・レビュー

更新日:

©️2016年『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』製作委員会

 

みなさん、こんにちは!

本日は近代ジャパニーズホラーを新たな切り口で攻めた作品

「残穢 -住んではいけない部屋-」

を紹介させて頂きます!

個人的にはホラー作品というより、ミステリー作品としても楽しめる本作

早速紹介しますね!

 

 


 

 

あらすじ

小説家である主人公「私」(竹内結子)は、読者の「久保さん」(橋本愛)から、「怖い話」としてある体験談を寄せられる。

それは、彼女が住んでいるマンション、岡谷マンションの自室での奇妙な音に関しての話だった。

彼女が自室の一室で作業をしていると、背後の寝室から、「何か箒で床を掃くような音」がするというのだ。

その後、この一件に関する続報が「久保さん」から届く。

彼女が音がした際に一度、着物の帯のような、平たい布が目に入ったという。

彼女とのやりとりの中で、この「何か箒で床を掃くような音」が何を意味しているのか、あるイメージが二人の中で浮かぶ。

それは、着物をきた女性が、首を吊った際、帯が床につき、それが自身の体が揺れる際に床で擦れることで、「何か箒で床を掃くような音」がするのではないか、、、

以前誰かが自殺した物件と解釈するのが怪談話として定石なのだろうが、この話に「私」はある既視感を覚える。

それは以前届いた別の便りでの話だったのだ。

怪談が怪談を連鎖し、最初は好奇心でその根元を辿っていく「私」だったが、ある一つの事実に「私」はたどり着き、さらなる恐怖に巻き込まれていく、、、

果たして、この恐怖の根元は、物件なのか、土地なのか、あるいは人か、、、

 


 

 

見所 Pick UP !

 

ミステリーの伏線のように繋がる怪談

この物語の面白さは、1つの出来事や人物をモチーフにした怪談ではなく、複数の怪談が連鎖するように繋がっている点です。

一見すると1つ1つは関係のない怪談話のようですが、調査するごとにその怪談話同士に繋がりが見えてきます。

 

まずはきっかけとなる「久保さん」が住む岡谷マンション。

岡谷マンションで「久保さん」の聞く奇妙な「何か箒で床を掃くような音」が自殺した霊によるものだと考えた「私」と「久保さん」だが、マンション自体に、そのようないわくつきな事件はありませんでした。

では、マンションが建つ前の土地で何かたったのでは?

そこで調べたところ、マンションの建つ前に、「小井戸家」の家屋があったという。

この家は、いわゆる「ゴミ屋敷」で、住人の御老人は、奇妙な言動はあるもの自殺ではなく、病死による孤独死だったそうです。

ではこの「久保さん」の怪奇現象には関係ないのでは、、、?

その時代の他の住人の話も聞いたが、一見すると関連のないような話しか聞けませんでした。

この「小井戸家」の前には、「高野家」が住んでました。実はこの「高野家」が実質的に「久保さん」の怪奇現象に関係していたのです。

「高野家」では実は、夫人のトシヱが首を吊って自殺していたのだ。そして「久保さん」含め、何人かの間で目撃されていた、首を吊った着物の女性の正体が、彼女ではないかと「私」は考えた。

しかし、その自殺の原因を聞いていくと、奇妙な話を得ることができました。彼女は自殺をする数日前より、「赤ん坊の泣き声」がすると言っていたそうだ。「私」は、それも赤ん坊の霊による怪奇現象と考え、ではその原因となったのは、何なのか、さらにその土地を調べることに、、、、

 

そうやって辿っていくと、「久保さん」の体験した怪奇現象の根底には、とんでもないものが潜んでいたのではないかと考え始めます。

そんな風に数珠つなぎで怪奇現象を辿って行った先に、どのような真実が待ち受けるのか、、、

まるでミステリーのように話が過去への展開していき、物語がより深くなっていきます。

また、調査の中で出てくる何でもないようなちょっとした怪奇現象も、この数珠つなぎの怪奇の伏線になっているので、注目してみてください!

 


 

 

知るだけで呪われる最強の怪談

「久保さん」の怪奇現象を調べる中で、久保さんが住んでいたマンションの1室の以前の住人の行方が分かります。

その住人も、岡谷マンションでの怪異に悩まされていたようです。

その後実は、彼は自殺したそうです。

しかし、その経緯を聞くと、ある奇妙なことが分かりました。

実は、別なアパートに引っ越した後にも、岡谷マンションで発生していた怪奇現象が起こっていたそうなのです。

いわゆる「連れてきてしまった」ようで、もう手遅れの状態だったそうです。

 

そして、怪奇現象の根元をたどる「私」は、九州の最強の怪談話にたどり着きます。

その怪談話は、決して触れてはならない、話を聞いただけで祟られる

と言われているそうです。

「祟られたというより、穢れ(けがれ)に触れてしまったということかも」

調査するうちに、「久保さん」含め、過去に怪異に悩まされていた人たちを、「私」がそう表現する場面があります。

この物語に出てくる怪談はそんな九州の怪異を元にしているため、それぞれが関わっただけで影響を受けてしまうのではないかと考えられているのです。

 


 

 

「知ってしまったあなた」にも訪れる恐怖

決して触れてはならない、話を聞いただけで祟られる。

そんな怪談を元にしているだけで、この物語の中で、多くの人が不調を訴えるようになります。

それは、関わり方の大小に限らず、その土地に住んでしまった、その人達と関わってしまっただけで、いわゆる祟られてしまうのです。

主人公である「私」も、違和感を覚えつつ生活するようになります。

そしてラストに向けて、不穏な空気が漂い始めるのです。

視聴いただいているあなた自身、この話に関わってしまってます。

あなたは大丈夫でしょうか。

この映画を見終わった後、あなたもそんな疑問を抱き、恐怖を感じることになることでしょう、、、

 


 

 

いかがでしょうか?

どうしてもホラーという括り上、恐怖を煽る形の結論になってしまいましたが、どうだったでしょうか?

個人的には、ホラーというより、一つの出来事を辿っていくことで新たな真実が見えてくる、ミステリー的な側面が強いので、ミステリーとして楽しむのもおすすめですね!

(ホラーが苦手な方にはおすすめできませんが、、、w)

気になった方は、こちらから視聴できますので、ぜひご覧ください!

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残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―

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原作小説はこちら


残穢(ざんえ) (新潮文庫)

 

予告編

 

画像の出典: shutterstock

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