雑談

AIに小説を書かせてみたら、キャラが勝手に動き出した話

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最近、Claude(AI)に小説を書いてもらう実験をしてみました。

「AIに文章を書かせる」というのは聞いたことがあったけど、小説って……どうなんだろう? キャラクターに感情はあるの? 物語の流れってちゃんとできるの? そんな興味半分、疑念半分で試してみたら、思ったより面白い体験になったので、記事にまとめます。


やったこと

まず私がざっくりしたあらすじを考えて、Claudeに伝えました。

指示した内容はこんな感じ。

  • ジャンル:ラブコメ、ほっこり寄り
  • 男性が女性にご飯を誘うところから始まる
  • 誘いは断られ(脈なし要素込みで)、男性が落ち込む
  • 過去の回想で、ふたりの関係が語られる
  • 男性はマーケティング職、取引先として知り合った
  • 女性は自信がなく、蛙化現象もある
  • 断られた男性が自責しながらも努力していく
  • 一方で、努力する男性にますます自信をなくす女性
  • そんなふたりが少しずつ近づくラブコメ

登場人物の名前も一緒に考えてもらって、柏木蓮瀬川日和に決定。

最初に短編を作ってもらい、雰囲気が合ったので中編(余韻で終わるタイプ)にしてもらいました。


実際に書いてもらった小説

すれ違いの、それでも

昼下がりのオフィスに、柏木蓮はひとり取り残されていた。

スマートフォンの画面を、もう何度見ただろう。

『ごめんなさい、最近ちょっと忙しくて。それに、ふたりきりよりは誰かと一緒の方が……。また落ち着いたら、こちらから連絡しますね』

既読がついたのは、送信から三分後。返信は丁寧で、柔らかくて、それでいて、どこにも隙間がなかった。

蓮は静かにスマートフォンを伏せた。

「……そっか」

誰に言うでもなく、そう呟いた。窓の外では、どこかのビルの窓ガラスに午後の陽光が反射して、やけに眩しかった。


瀬川日和と知り合ったのは、去年の春のことだった。

蓮の会社が手がけた大型のブランドリニューアル。その取引先の担当として現れたのが、日和だった。

第一印象は、「できる人だな」というものだった。

会議室でも物怖じせず意見を言い、資料の読み込みも深く、こちらの提案に対して的確な質問を返してくる。年齢は蓮とほぼ同じくらいだろうか。でも、醸し出す落ち着きはどこか一枚上手な感じがした。

プロジェクトが佳境に差し掛かるころには、自然とやりとりが増えた。

メールだけでなく、軽い確認事項はチャットで。たまに電話で。打ち合わせの後、エレベーターまでの短い廊下を並んで歩きながら、仕事と関係ない話をするようにもなっていた。

「柏木さんって、休日何してるんですか」

「わりとだらだらしてますよ。映画見たり」

「意外。もっとアクティブなのかと思ってた」

「そんな体力ないですって」

笑い合える距離になっていた。蓮はそれを、悪くないと思っていた。

そしてプロジェクトが無事に完了し、日常業務に戻っていくなかで、蓮は思った。

このまま関わりが薄くなる前に、と。

結果は、知っての通りだった。


自分のどこが、足りなかったのだろう。

蓮はその夜から、妙に真剣にそれを考えはじめた。

同期の田中に軽く話したら、「気にしすぎだって」と笑われた。確かに、仕事はうまくいっている。最近手がけたキャンペーンは社内でも評価されたし、チームのメンバーからの信頼も厚い。客観的に見れば、悪い状況じゃない。

でも、だからこそ余計に、わからなかった。

女性経験が少ないから、気の利いた誘い方ができなかったのかもしれない。そう思って、試しにマッチングアプリに登録してみた。いくつかマッチングもした。でも画面をスクロールするたびに、なんとなく違う気がして、結局ほとんど使わないまま放置した。

年収かもしれない、とも考えた。日和が働く業界は、蓮の業界より平均年収が高いと聞いたことがあった。自分より稼いでいる相手に、どんな顔で「ご飯行きませんか」と言えばよかったのか。

でも、と蓮は思う。

それって、言い訳じゃないか。

足りないものを数えても、何も変わらない。変えられるのは、これからの自分だけだ。

休日の朝、ソファに転がりそうになるたびに、蓮は自分に言い聞かせた。

「日和さんは、こんなだらけた男を好きにならない」

声に出すのは恥ずかしいから、心の中だけで。でもその言葉は、妙に効いた。

ジムに通いはじめた。読みかけだった本を読み終えた。仕事でも、以前より一歩踏み込んだ提案をするようになった。上司から「最近なんか変わったな」と言われたとき、蓮は曖昧に笑ってごまかした。

変化は、少しずつ、でも確かにあった。


一方で、瀬川日和は。

あのメッセージを送った夜、布団の中でずっと天井を見つめていた。

断って、よかったのだろうか。

柏木蓮は、悪い人じゃない。むしろ、一緒にいると楽しかった。仕事への向き合い方も、誠実だと思っていた。打ち合わせが終わったあとのエレベーターまでの廊下が、なんとなく好きだった。あの時間だけ、少し息が楽になる感じがした。

だから、怖かった。

好意を向けられるほど、日和の中で何かが収縮していく感覚があった。「この人は、本当の私を知らない」「近づいたら失望させてしまう」そんな声が、頭の中でぐるぐると回りはじめる。

それだけじゃない。

好意を向けてくる相手を、日和はいつの間にか、苦手になってしまう。理由はわからない。ただ、視線を感じると体が固くなって、自然に笑えなくなって、早くこの場を離れたいと思ってしまう。

好きかもしれない、と思う気持ちが、そのまま「やっぱり無理」という壁に変わってしまう。日和はずっと、そうだった。

だから断った。

正解だった、と自分に言い聞かせた。

でもその夜、スマートフォンを握りしめながら、胸の奥がじくじくと痛んだのは、なぜだったのだろう。


それから季節がひとつ、変わった。

ふたりは別々の場所で、少しずつ前に進んでいた。

蓮は、気づかないうちに変わっていた。以前と何かが違う、と周りが言う。本人にはよくわからないけれど、たぶん、焦りが抜けたのかもしれない。誰かに認められようとしていたのが、いつの間にか、自分のために動けるようになっていた。

日和は相変わらず、仕事に没頭していた。

新しいプロジェクトが始まり、忙しい日々が続いた。夜遅くまで資料を作り、朝早くから会議に出た。それが心地よかった。仕事の中にいる自分は、迷わなくて済むから。

ただ、ときどき思い出すことがあった。

エレベーターまでの廊下のこと。他愛もない会話のこと。「そんな体力ないですって」と笑った顔のこと。

——考えても仕方ない。

日和はそのたびに、パソコンの画面に目を戻した。


ふたりが再び顔を合わせたのは、共通の取引先が主催した、小さな業界交流会でのことだった。

会場は都内のホテルの一室で、立食形式の気取らないパーティーだった。蓮は同僚と来ていて、受付を済ませてすぐ、知り合いに捕まって話し込んでいた。

日和が来たのは、少し遅れてからだった。

受付でネームプレートを受け取りながら、ふと、視線を感じた。

探すまでもなかった。

少し遠い場所で、誰かと笑いながら話している男の人がいた。

——柏木さん。

変わった、と思った。雰囲気が、何かが。以前より落ち着いて、でも柔らかくて。笑うと目元に細かいしわができるのは変わっていないけれど、その笑い方がどこか違う気がした。

日和は思わず、視線を逸らした。

胸のあたりが、じわりと熱くなる。

——あ。

まずい、と思った。

グラスを取り、とりあえず口をつけた。冷たいジュースの甘さが、喉をすべって消えていく。

落ち着け、と自分に言い聞かせる。ただ久しぶりに顔を見ただけだ。仕事の関係者に会場で会っただけだ。

でも心臓は、そんな言い訳を聞いてくれなかった。


「瀬川さん、久しぶりですね」

声をかけられたのは、日和がようやく少し落ち着いてきたころだった。

振り向くと、蓮がいた。グラスを片手に、穏やかな顔で立っていた。

「……柏木さん。お久しぶりです」

「お仕事、最近どうですか」

「おかげさまで、バタバタしてます。柏木さんは?」

「こっちも。でも、悪くない感じです」

他愛のない会話だった。でも、以前のそれとは少し違った。以前は、もっと近かった。もっと自然だった。今は、どこかに薄い膜がある気がした。

それは日和が作ったものだと、わかっていた。

「あの時は……急な誘いに、ちゃんと返事できなくて」

気づいたら、口が動いていた。

蓮は少し目を瞬かせて、それから静かに笑った。

「いいですよ、気にしてないので」

嘘だ、と日和は思った。

でも蓮の声に、責める色はなかった。それが、かえって胸に刺さった。

「……そうですか」

「瀬川さんは、相変わらず真面目ですね」

「そういう柏木さんこそ」

ふたりは少しの間、同じ場所に並んで立っていた。会場のざわめきが、遠くなる気がした。

日和は、グラスを握る手に少し力を込めた。

このままでいい、と思う自分がいた。

でも、このままでいいのか、と思う自分も、確かにいた。


帰り道、日和はひとりで夜の駅のホームに立っていた。

電車を待ちながら、今夜のことを頭の中で何度も再生した。

柏木さんの、あの笑い方。「気にしてないので」という言葉。並んで立っていたときの、あの静かな空気。

——好きかもしれない。

思った瞬間、すぐに打ち消そうとした。

でも今夜は、いつもよりうまく消えてくれなかった。

電車が来た。ドアが開いて、日和は人の流れに乗って乗り込んだ。窓の外に夜の景色が流れていく。

怖い、と思う。

近づいたら、また壁を作ってしまうかもしれない。また誰かを傷つけてしまうかもしれない。

でも。

——あの廊下が、好きだったな。

ふと、そんなことを思った。

打ち合わせが終わったあとの、エレベーターまでの短い廊下。他愛もない話をしながら歩いた、あの時間。

あれを、また持てたりするだろうか。

電車は走り続けた。答えはまだ、どこにもなかった。でも日和は今夜初めて、その問いを打ち消さずに、そっとそのままにしておくことにした。


エピローグ

同じころ、蓮は別の路線の電車の中にいた。

今夜、日和と話した。たった数分、他愛のない会話だけだったけれど。

変わらず綺麗だな、と思った。

変わらず、少しだけ遠い。

でも、確かに笑ってくれた。

蓮は目を閉じて、イヤホンから流れる音楽に耳を傾けた。

焦らなくていい、と思った。あの夜、断られてから今日までの時間が、蓮にそれを教えてくれていた。

近づくことより、まず自分であること。

それができていれば、いつかきっと、あの廊下をもう一度歩ける気がした。

ふたりを乗せた電車は、それぞれ違う方向へ、夜の街を走り続けた。


読んでみての感想

思ったより、登場人物が自由に動く感じがして面白かった。

確かに蓮ならこう動くだろうし、日和ならこう感じてるかも、みたいな肉付けがしっかりしてて驚いた。

あらすじを考えたのは自分だけど、それを小説として「動かす」のはAIがやってくれた感じ。ディレクターとライターみたいな分業、とでも言うのかな。

AIに任せっきりじゃなくて、自分がどんな物語を描きたいかをちゃんと考える必要があるのが、意外と楽しかった。


この記事の小説はClaude(Anthropic)を使用して生成しました。あらすじ・キャラクター設定・ストーリーの方向性は筆者が考案しています。

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