みなさん こんにちは
本日は現在公開中の映画
「透明人間」 (原題 THE INVISIBLE MAN)
を紹介します!
天才科学者、でも性格に難ありの元恋人が、透明人間になってストーカーと化す、サイコ・サスペンス映画
今回はネタバレありで、深く掘り下げてみます!
ネタバレなしでの紹介はこちらから
Contents
~ あらすじ ~
主人公のセシリア(エリザベス・モス)は、天才科学者で大金持ちの恋人、エイドリアン(オリバー・ジャクソン=コーエン)の束縛から逃れるために、彼の大きな自宅からの逃亡を試みる。
妹のエミリー(ハリエット・ダイアー)の手助けもあり、無事に彼から逃げることができたセシリアだったが、トラウマが大きく、しばらく屋外に出られない状態に陥っていた。
後日、彼女のもとに、エイドリアンが自殺したというニュースが飛び込む。さらに、彼の遺産である500万ドルの相続権がセシリアに与えられたという知らせも届いた。
彼から解放され、莫大な遺産も手にした彼女だったが、彼をよく知るセシリアは、エイドリアンが自殺するような人間ではないこと、自殺を偽装し、自分を連れ戻しにくるのではないかという疑念を抱えていた。
そんな中でも社会復帰に臨む彼女の周りで、奇妙な出来事が相次ぐ。
「誰かの視線を感じる、、、、」
彼女は一連の出来事から、エイドリアンが透明人間になり、自分を監視しているのではないかという疑念を抱くようになる。
しかし、セシリアの妹や、友人たちは、彼女に懐疑心を抱き、セシリアの正気を疑うようになってしまう。
果たして、エイドリアンは透明人間になり、彼女を監視しているのか、あるいは、彼女の妄想でしかないのか、、、、
次第に正気を保てなくなるセシリアの運命は、、、、
予告編はこちら
本編を視聴後に予告を見ると、結構カットされたシーン多いんだなーと思ったりしました。
それだけ本編は濃縮された作品になっていたのではないかと。
以降はネタバレありで見所を紹介します!
見所 Pick UP !
緊迫する展開と絶妙なカメラワーク
冒頭のシーンは、束縛の強い恋人のエイドリアンの元から、主人公のセシリアが脱走するシーンから始まります。
さらには大富豪の科学者だけに、セキュリティも厳重な豪邸。さらに警戒心の強いエイドリアンだけに、薬で眠らせたとはいえ、彼がいつ起きるのか、見ているこちらもハラハラさせられる展開でしたね。
音楽も変に静かで、緊張感が伝わってきます。
また、逃亡後も、透明人間になって、自分を監視しているのではないかと疑うセシリア。
カメラワークや音楽も相まって、何もないシーンや空間でも、何かいるのではないかと疑惑が浮き上がっていきます。
カメラワークといえば、こちらの映画はカメラワークが秀悦!
主人公のセシリアを追うのではなく、ある一点をいつめていたものが、首を回して、別な一点を見つめるような視点のカメラワークが多く出てきます。
おそらく、透明人間という題材上、透明人間のように、自分の生活外にいる人物が監視している視点を表現しています。(ただし、透明人間であるエイドリアンの視点ではないので注意)
見ている人が、セシリアの生活を観察しているかのような視点。
セシリアを追っているわけではないため、ホラー映画という特性上、何もない空間でも「何か起るんじゃないか」という疑念を持ちつつ見ることになるので、映画に没入できるんですよね。
また、セシリアがエイドリアンを探すように、何もない空間を見つめているようなシーン。
何もないシーンですが、これほど怖いシーンはないのでは。
今にもエイドリアンが襲ってきそうな緊張感が伝わってきますよね。
セシリアは正気を失ったのか?
透明人間のエイドリアンに監視されていると感じるセシリア。
自分の周りの人間が、精神的にも、肉体的にも傷つけられ、それが全て、自分のせいにされて孤立してしまうセシリア。
確かに、エイドリアンが透明人間となり、彼女を付け回し、襲っているところを目撃したのは彼女しかいません。
見方によっては、全てが彼女の妄想で、彼女自身が二重人格のように、無意識的に、全ての事件を起こしているという可能性も考えられます。
むしろ、映画ファンなら、その展開がどんでん返しのお決まりパターンでもありますよね。
この表情を見ると、本当に正気を失っているよう、、、
最終的に彼女は妹を殺害した容疑で精神病院に収監されてしまいます。
精神病院内でもまるで狂ったような言動を見せることもあるセシリア。
本当に正気を失っているのでは無いか、、、
見ているこちらもそんな結末を予想し始めるのですが、しかし彼女は我々が思っている以上に、頭の中は冷静だったのでしょう。
そこから機転を利かせ、そばにいるであろう透明人間のエイドリアンをおびきよせ、多くの目撃者を作ることに成功します。
ただ、逆にこのような状態でも正気を保ち、冷静に思案を巡らせる彼女には、ある意味狂気を感じますね。
矛盾しているようですが、彼女はある意味何かに吹っ切れて、エイドリアンを超える思考を巡らせるようになってきているのでは無いかとも感じました。
この彼女自身の変化によって、物語はクライマックスへと加速していくのです。
透明人間の正体は? そしてセシリアの下した決断とは
精神病院から逃げ出し、透明スーツを着た人物を銃で仕留めるセシリア。
そして、覆面に隠された透明人間の正体が明らかになります。
なんと、覆面の下から現れた顔は、エイドリアンではなく、彼の兄のトムでした。
そこから物語は急展開をみせ、エイドリアンの死は、トムによって偽装されており、エイドリアン自身は自宅に監禁され、生きていたことが明らかになるのです。
人々はこう考えます。
兄のトムが黒幕で、エイドリアンは利用されたのだと。
全てはトムがエイドリアンに復讐し、彼の莫大な遺産を手に入れるために計画したのだと。
しかし、エイドリアンをよく知るセシリアはそんな人々の予測とは違った解釈をします。
そして、エイドリアンと決着をつけるべく、彼と一対一で向き合うことを決意します。
エイドリアンの豪邸で食事をするセシリアとエイドリアン。
お互いが相手の腹を探り合います。
エイドリアンはセシリアを信用させようとし、セシリアは自分の予測を裏付けられる、エイドリアンの本性をさらけ出そうとします。
最終的に、エイドリアンを信用できないセシリアは、彼を殺してしまいます。
それも、彼がしてきたように、透明スーツを用いて、彼自身の自殺に見せつけて、、、
エイドリアンがセシリアと対面する時、何を考えていたのか、そして、殺される瞬間、何を考えていたのか、
そして彼女はエイドリアンの豪邸を去ります。
最後のカット、彼女が微笑み去る姿が恐ろしくて印象的でしたね。
思わず目を背けたくなるような、この映画で一番怖いカットでした、、、
この瞬間、エイドリアンを超える怪物が生まれてしまったと私は感じましたね、、、
いかがでしたでしょうか?
やはり私は、最後のセシリアのカットが印象的でしたね、、、
本当に直視できないくらい怖かった、、、
映画としても、透明人間の表現が細かかったのと、透明人間らしいホラー要素もあり、とても満足できる作品でした。
皆さんはいかがでしたか?
また感想あれば、Twitterなどでも教えてくださいね!
ではでは!